調査研究レポート

【2006-2】携帯電話電波の生殖器に与える影響についての研究

研究目的

携帯電話を腰の付近で携帯(ズボンのポケット、キャリングケースでの保持など)しつづけることによって、精子の産生に影響を及ぼすとの研究結果が発表されています。そこで本研究では電波が雄性生殖器に対する影響の有無を、実験的に検討しました。

研究方法

実験はラットを用いた動物実験により実施しました。使用したラットは性成熟過程である5週齢のラットを用い、SARが0.08 W/kgおよび0.4 W/kgのばく露群、および電波ばく露をしない偽ばく露群のラットを比較しました。ばく露群のラットに対しては、1.95?GHz帯のW-CDMA方式の電波を1日5時間、5週間にわたりばく露しました。

ばく露終了後にラットの生殖臓器、精子数、精子運動率および精子形体異常について、偽ばく露群のラットと比較して解析しました。

研究結果

雄ラットに1.95GHz帯のW-CDMA方式の電波を性成熟過程である5週齢から10週齢にいたる5週間、ばく露した結果、生殖臓器、精子数、精子運動率および精子形体異常において偽ばく露群との有意な差は認められませんでした。本実験結果からは電波の雄性生殖器への影響は認められませんでした。

本研究から派生した論文

Imai N, Kawabe M, Hikage T, Nojima T, Takahashi S, Shirai T. Effects on rat testis of 1.95-GHz W-CDMA for IMT-2000 cellular phones. Syst Biol Reprod Med. 2011 Aug;57(4):204-9. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21204746